ゴーヤー

2011年6月25日 (土)

緑のカーテン「ゴーヤー」

数年前からゴーヤーの栽培を教えてほしいと言われるようになった。

 

ゴーヤーで作る緑のカーテンは、暑くなる一方の日本の夏を水だけで涼しくさせ、環境にとても優しいのである。それに場所の取らないつる性植物というのもいい。同じつる性植物でも朝顔ではなく実が収穫でき、食べられるゴーヤーというのが今どきだ。自分で植物を育てるのであればガーデニングより収穫のある家庭菜園のほうが断然お得というところか。

 

今年の5月末のことである。経済番組で、ゴーヤーの苗が完売で手に入らないというニュースを見た。その数週間後、いつも元気な掃除のオバチャンから『プランターに3株植えてあるゴーヤーがデパートで、6000円で売っていた』という話を聞いた。

 

原発事故がもたらした急激な節電、環境意識の高まりと食への不安がゴーヤー苗争奪戦となったのだろう。これをビジネスチャンスと見て6000円とは暴利だ。根底に節約意識もあるから売れずに、値引きが始まると俺は見ている。

 

くだんの彼女は適正な値段でゴーヤー苗を手に入れた。プランターに植えてマンションのベランダで育てているそうだ。今は順調に黄色い花が咲いているとのことである。収穫が待ち遠しいとも言っていた。

 

俺がゴーヤーを知ったのは家庭菜園を始めた10年前の夏だ。その時はM農園の先輩達の間ではニガウリと呼ばれていて誰もが栽培していた。あまりにも出来るのでおすそ分け先を見つけるのに苦労するとも言っていた。

 

俺より先に転勤で市原に赴任していたOさんは家庭菜園を始め、ゴーヤーを栽培していた。実家の九州に帰るので勝手にゴーヤーを収穫していいといわれ、畑の場所を教わった。強い風が吹くと実が落ちているかもしれないとも言われた。

 

それと、子供の頃からゴーヤーを食べているOさん一家は大丈夫と言っていたが、かなり苦いと聞いた。

 

台風が去った後、Oさんの畑に行くと、ゴーヤーが沢山落ちていた。それを拾い集め、俺も家族と共に女房の実家のある横浜に向かった。そこで女房がゴーヤーチャンプルもどきを作ってくれた。

 

女房の両親と俺達家族で食べた。苦くなく、幼かった子供達も美味しく食べた。北海道出身の女房のお袋さんが、これ「ニガウリ」ではなく、「白ウリ」ではないかと言い出したのである。

 

その通り、俺が持ち帰ったのはニガウリではなくウリだとOさんに言われ、本物のニガウリをもらった。今度のモノは、表面がブツブツしていた。湯通しすると苦みが抑えられると聞き、そうやって料理したゴーヤーチャンプルを家族で食べた。今度は全員、まったく歯が立たなかった。本物は苦くて食べられる代物ではなかったのである。

 

その後も、菜園の先輩たちからゴーヤーをおすそ分けされそうになったが丁重にお断りした。ゴーヤーのおすそ分けに苦労するのは出来すぎだけではなく、この苦さが原因であったのだ。

 

今年、暴騰したゴーヤー人気も来年から下降線を辿ると俺は見ている。

 

せっかく実が出来ても食べられなければ魅力も半減だ。それに、今年苗を買えずに苦い思いをした人達も、おすそ分けで食べれば本当に口の中が苦くなり、栽培に躊躇する家族も現れよう。熱烈なゴーヤーファンだけが栽培を継続するだけとなると見ている。ゴーヤーは嗜好品なのである。

 

というわけで俺はゴーヤーを栽培したことはない。知識はあるが知恵がないので栽培法については語らない。だから、俺に栽培を聞いてくる人には、苦い話をする。

 

それだけではせっかく芽生えた環境意識に水をさしただけになるので、使わなくなったゴーヤー用ネットは、朝顔に使うといいと教えている。風鈴があるとなおいいとも付け加えるようにしている。

 

「美しい夏の風物詩」に仕立てるのである。

 

(ないしょ)地植えの人には山芋でもミニ緑のカーテンが作れると教えている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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