食品原料から作られた農薬「カダンセーフ」と俺のニラ…45話
この春、昨年このブログで取り上げた、「俺の…」とまで称したあのニラがアブラムシに傍若無人の攻撃を受けている。
ニラは一度植えれば、翌春必ず生えてくる宿根草だ。収穫端境期の今は貴重な野菜で特に病害虫にもやられることなく無農薬栽培で収穫できていた。ところが、どうした事か今年はアブラムシに悩まされている。
最初は60株ほど植えている数株でアブラムシを発見した。そこでアブラムシの付いていない株を収穫して持ち帰っていた。
少し経つと他の株にまでアブラムシが伝播していた。今年は急に暑くなり、雨も少なかったのがアブラムシ大量発生の原因かと思っている。
『洗えば何とかなる』という女房の言葉に励まされながら収穫を続けていたが、目のいい子供達のクレームが厳しくなってきた。娘達は父親には厳しいようだ。
『子供たちはあてにならない、最後に頼りになるのは奥さんだけだ』と女房はよく言っている。
今は全株、アブラムシ天国の状態だ。
これではいけないと思っていたが、この期におよんで殺虫剤を使う気にもなれず、どうしたものかと悩んでいたら食品原料から作られたという、うたい文句の殺虫、殺菌剤「カダンセーフ」のCMをTVで見た。
あのフマキラーが今、旬の家庭菜園界に進出してきたのかと眠い目を擦りながら奇妙な泥臭いCMを見ていた。これを毎日見せられると「俺のニラ」で試してみるのもいいかなと思うようになった。
「化学殺虫剤は使っていません。食品成分だから人と自然にやさしい」とボトルにワッペンが貼ってあるカダンセーフをHCで見つけ一昨日購入した。
化学成分は危ないとはハッキリいっていないが、食品成分だから人と自然にやさしいと今時の「感性」に訴えるキャッチコピーだ。
有効成分を見るとソルビタン脂肪酸エステルとある。調べてみるとこれは昔から使われている食品添加剤だということが分かった。
効能は虫や菌を包んで退治とある。さらに、散布液が直接かからないと効果がないとあり、化学殺虫殺菌剤のように根から、葉っぱや、茎から吸収して効果が持続する移行浸透性効果がない、その場限りの殺虫、殺菌剤らしい。
効果が現れない場合は連続散布をするように勧めている。
灰色カビ病が多発すると効果が低下するので他剤と併用すること。要するに化学殺菌剤を併用したほうがよいよと言うことらしい。
でも、収穫前日まで使用可能なので、効果しだいでは使いようがありそうだ。
早々に俺のニラに散布した。じっくり見るつもりだ。_______________
それにしても我々はいつから「自然にやさしい」と言う言葉に弱くなったのか。
そこ等じゅうで一時期「カリスマ…」が流行ったように、今は「エコ」が氾濫している。
本物を見極める目が欲しい。
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コメント
はじめまして…ベランダ菜園してる者で
ぴよこと申します
ゴザエモンさんのブログが終了しているのを
残念に思っていました。
また再開しているのを見つけてうれしいです。
更新楽しみにしていますね(*^_^*)
今年はこちらのブログで紹介されていた
アイコ(ただし黄色)とやわらかい島オクラも
育ててみようとおもっています。
3月中旬に苗を買ったアイコは一番実が
ウズラ卵大に育ってきました。
ニラも今春種をまきました。
アブラムシ付くんですね。おいしいニラなので
虫もほっとかないんでしょう(*^_^*)
投稿: ぴよこ | 2009年5月 6日 (水) 21時13分
ぴょこさんコメントありがとうございます。
私のブログを楽しみにしていただき、さらに参考に栽培までしていただき嬉しいです。私も今年はイエロアイコのタネを蒔きベランダで育苗中です。もっぱらベランダではタネ播き、苗の育苗が中心ですが花やブルベリー、バジル、シソ、レタスはそこでも楽しんでいます。
土の再生はベランダ栽培をしている人を意識して投稿したものです。工夫次第ではベランダでもいろいろな野菜が育てられると思います。空中菜園を楽しんでください。
投稿: ゴザエモン | 2009年5月 6日 (水) 22時43分
家庭菜園していますさん
「カダンセーフ」の結果はブログにしませんでしたね。
それはあまり効果がなかったからです。
薬剤自体は安全ですが昔からあるアブラムシを窒息させるタイプなので効果は限定的です。木酢は効果はありません。
ニラ全体に広がったなら今の葉の部分は諦めて、根元から刈取り、焼却処分して、新しい葉を育ててるほうが良いと思います。追肥をすれば条件さえ整えれば2か月もすれば収穫できます。その時、移行浸殺虫剤を併用すればよいです。どうしても無農薬で育てたいならアルミ箔を使用する方法もあります。 アブラムシはキラキラが苦ってです。またはコマめに粘着テープでアブラムシを取り除くこともできます。
どの方法にしてもアブラムシを大量発生させないことが肝心ですね。
投稿: ゴザエモン | 2012年6月 3日 (日) 22時59分